ギターワンポイントレッスン
♪上達への近道となりますように♪
 3.1.28   60∮トレモロ奏法と爪
◆美しいトレモロを表現するには、爪をどうするかが、重要な問題です。爪が全く延ばせないという方は、希望どおりの音を100%には表現できないかも知れません。
 
だからといって、諦めることはありません。、少し苦労することを覚悟し、そして最高の音を望まなければ、それなりにできます。どんな形で、どのような長さにするかは、その人の指の形、つめの質によりますから、NO.8の爪の説明を参考にしてそれぞれに研究してください。
 
爪は「天然ピック」なので、神から?ご先祖様から頂いた自分だけの宝もの。質を変えることは出来ませんが、形は変えられます。大切にしてよく手入れしましょう。

 3.1.12   59∮トレモロ練習の注意点
◆トレモロ基本練習の方法は、NO.57でお話ししましたが、音がプツプツ切れないように気をつけましょう。
 
一つの音を違う指で連続して弾くわけですから、どうしても響きがつながらず、滑らかに聞こえなくて、はじめは悩みます。その為にもゆっくりのテンポから始めなければなりません。
 
音を確かめながら、弦に指を置くタイミング a の指から m の指に移るときのタッチのタイミングに気をつけて、徐々にテンポアップするように心がけましょう。
 
最後に使う、i の指が、どうしてもおろそかになりがちで、きっちり音を出さないまま、次に移ってしまうことが往々にしてあります。
 
i の指だけでなく、他の m. a もそうですが、人によって力の入り具合が違いますから、自分にはどんな癖があるか、どんな特徴があるか、弾きながら良く音を確かめましょう。
 
大切なことは、改めて言うまでもなく、a.m.i. と、音の粒が揃うように努力するということです。

 3.1.3   58∮トレモロ基礎練習Ⅱ
◆トレモロの基礎練習は、実際の音を聞くと分かりやすいので、音を付けたいのですが、現在のところ私は恥ずかしながら、MDもそれに使用できるマイクも持っていなくて、自分で録音して貼りつけることが出来ません。
 
そこで、音楽ソフトの「シンガーソングライター」で作成したものを参考までに貼りつけることにしました。いずれ、実際に演奏したものが挿入できるようになれば、差し替えたいと思います。
 
まず、メトロノームテンポ80ぐらいから始めてみましょう。もし、少し無理なようなら、60ぐらいから始めても差し支えありません。徐々にテンポアップすれば良いだけのことですから。そして、そのテンポに入るようになれば、一段階ずつ上げていきます。
 
この参考MIDIは始めに80、つぎに100最後に138ぐらいのテンポで作ってあります。
曲を演奏するには、メトロノームで、130以上ぐらいの速さで弾けるようにならなければ、イメージどおりにはなりません。基礎練習がこれぐらいの速さで弾けるようになり、練習を重ねれば、思うようなトレモロ曲が弾けるようになるでしょう。 
              
トレモロ基礎練習パターンを聞くには音符の画像をクリックしてください。
トレモロ基本練習.mid

 2.12.30   57∮トレモロ基礎練習Ⅰ
◆さあ、いよいよトレモロの練習をしましょう。
先ずはトレモロの基本練習から始めなければなりません。
 
楽譜なしでの説明は難しく、方法もいろいろありますが、出来るだけ簡単な方法から説明しましょう。
 
まず右手は一本の弦を a.m.i. と順番にひきます。低音弦を p で、p.i.m.a を四分音符または、八分音符の中に入れます。
 
左手、これも色々方法がありますが、私のお薦めは、人差し指がフレットの、小指がフレットのに置き弦をpで、弦を a.m.i と、それを二回繰り返し、個弾いたらポジションを一つずらして上げます。
 
こうして、小指が12フレットまで来たら元の2ポジションまで戻ります。これを2回繰り返します。
 
この基本練習はメトロノームを使うことをお勧めしています。楽譜を掲載しました。読みにくいですが参考にしてください。
次回、58では音をつけていますので、これも参考にして、何度も練習しましょう!


 2.12.23   56∮特殊奏法〜トレモロ〜
◆トレモロとは音楽事典によりますと、「同音または複数の音を細かく規則的に繰り返す奏法」と書かれています。みなさんがご存じのように「アルハンブラの思い出」がトレモロの曲としてはもっとも有名です。
 
クラシックギターを勉強した限りは、ぜひともこの「アルハンブラの思い出」をマスターしたいですよね。トレモロを美しく弾くには、トレモロの基礎練習を根気よくすることをお勧めします。教本の中に大抵基礎練習のパターンがあります。それを着実に練習しましょう。
 
焦っていきなり速いテンポで練習すると音の粒が揃わず、主旋律が滑らかになりません。次回にその練習方法を考察してみましょう。

 2.12.16   55∮特殊調弦(変則チューニング)
◆ギターの調弦についてはNo.30で取り上げましたが、クラシックでの独奏曲を練習していくうちに特殊なチューニングを必要とする曲にぶつかります。
 
6弦を4弦Reの1オクターブ低く調弦するのがもっとも一般的な方法で、作曲家で言うと、タルレガや、バリオスによくみかけます。6弦をRe 5弦をSol に、低音二本変更することもよくあります。
 
最近では、Andrew York 作曲のSunburstなどは6弦Re、1弦もReとかなり変則的です。他に、6弦をFa・Fa♯・Mi♭にしたり、現代ギターで発表された、江部賢一氏採譜「エンターテイナー」(ジョン・ウイリアムス演奏)などは6弦Doなどとかなり特殊な調弦で演奏されています。
 
このように変則的なチューニングをするときは、楽譜のはじめに、⑥enRe、⑥=D などと表記があります。

 2.11.20   54∮アポヤンド&アルアイレ
◆ギター教則本のはじめに出る言葉に「アポヤンド」「アルアイレ」があります。「al aire」のaireは英語のairと同意語で、空気や大気 「apoyando」は寄りかかると言う意味のスペイン語で、いずれもスペイン語から来ています。
 
ですからアポヤンドは弾こうとする弦から、隣りの弦にポトンと寄りかかるようにする奏法で、一方アルアイレは(スペイン語ではアライレと発音する)日本で言う、いわゆる「つまびき」と言うことです。
 
最近はこの奏法をあまりうるさく言わなくなりました。それぞれ特徴のある音になりますが、どちらを使っても、その人らしい音になり、その人らしい演奏が出来ればいい訳で、演奏を大きくかえてしまう程の大きな問題にはならないからでしょう。大切なのは曲全体の表現で、どの音にどの奏法やタッチを用いるかは、演奏家の表現力に関わってくる問題だからだと思います。
 
一般的にはアルアイレは繊細で、透明な音となり、一方アポヤンドは、重厚で甘い音色を表現するのに適しています。
 
ただ、初心者の方が、いきなりアポヤンドで練習すると、大抵指を曲げずに延ばして弾き、悪いタッチを覚えてしまう事になりかねません。私は初心者の方にはあまり勧めないようにしています。

 2.11.10   53∮どうしてもFコードが出来ない!
◆Fコードのことは37〜39でお話済みですが、「良く分からない」とか、「うまく出来ない」等のご意見をいただくと、やはりことばで説明するには限界があり、改めてFコードの難しさを感じます。そこで、もう一度整理をしましょう。
 
①グリップは必ずクラシックグリップにする。(アコギの場合、F以外のコードはその限りではない)
 
②裏で支える親指は人差し指の裏に置く。
 
③人差し指は関節が曲がらないようにまっすぐ延ばす。押さえようと思わないで、関節を延ばす努力をする。
 
④脇を閉めず肘を張り、人差し指の関節を延ばし、指板に密着させる。
 
音が出るのは正しく押さえているからで、反対に第一弦や、第三弦の音がでないというのは、正しく押さえられていないと言うことです。ところが、指頭で押さえるのと違い、寝かせた指で押さえるわけですから、隙間が出来やすく結果的に押さえていないのと同じことになっているのです。そこで人差し指を延ばし、隙間を無くし、さらに少しねじってすべての指に力が入るように密着させるのです。
 
後はどうすれば平均に力が入るのか、それぞれ工夫してみてください。そして100回や200回ぐらいの練習では指は覚えてくれません。Fコードばかりは、かなりヒツコイ練習が必要です!
 
忍耐強く練習しましょう!「忍の一字は衆妙の門忍の文字のあるものを心がけていれば、出来ないことはない!勤勉は成功の母

 2.11.1   52∮ちょっとコーヒーブレイク
◆「ギターワンポイントレッスン」もいつの間にか52回を迎えました。初めは軽い気持ちで一言だけ、と思ってはじめたのですが、回を重ねるごとに、伝えたいことが沢山出てきて、はや50回を越えてしまいました。まだまだネタ?はつきないのですが、今までの反省をかねて、一息入れましょう。
 
何事もあまり真剣になると、肩に力が入りすぎますよね。ちょっと肩の力を抜いて(演奏も、練習もそうですが)美味しいコーヒーなどを飲み、足踏みをして、過去、現在、未来を考えましょう!
 
自分の練習はこれで良かったか?先生の助言は守れているか?将来どうなりたいか?などなど・・・。
 
今日まで、このページに感動して、レッスンに来て下さった方、質問メールを下さった方、ありがとうございます。私としては、そんな方々に支えられていると判り、とても感激しています。
 
次回はやはりFコードで悩む方からの質問が多いようなので、質問にお答えした事を整理して掲載します。

 2.10.27   51∮初見演奏・馴れ意外に方法はない!
◆ギターを5才から始めたとしましょう。10年続けると中学生です。優秀なひとはコンクールで入賞したりしますが、そこまで行かなかったとしても、ここまで一生懸命努力して来た人は、かなりの曲を弾きこなし、初見演奏もしっかり出来るようになっています。
 
大人になってからギターをはじめた人でも、10年みっちり練習したとしたら、多分初見演奏には強くなっているはずです。もし20年も続けているが・・・。と言う方があるなら、考えられる原因は、練習はみっちりではなく、程々、たとえば毎日ではなく、しかも一度の練習が30分程度だったとか、決められた曲を少し弾くだけで、いろんな曲にチャレンジしてなかったとか、楽譜を読む努力をしなかったなどいろいろ考えられます。
 
グレードや、大学受験のための準備でどうしても初見演奏だけに時間をかける余裕がないときは、出来るだけ簡単な曲沢山弾くことをお勧めします。クラシックにこだわらず、ポピュラーでもなんでも、片っ端から弾いて楽しむことです。

 2.10.10   50∮初見演奏
◆音楽大学の受験問題や、グレード受験などで初見演奏というのがあります。はじめて見る楽譜で演奏することをこう呼んでいます。
 
この初見が苦手という人が結構多いのですが、実は何をかくそう、私も若いころはそうでした。ふと気がついたら、いつの間にか初見では、さほど苦労しなくなっていたのです。
 
いつから強くなったのか?と聞かれても答えられないほど、「そう言えば最近あまり苦労しないなぁ〜」という感じなのです。あえて原因を考えるなら、教則本や曲集に飽きたとき、好きな歌や曲を遊びで弾いたことぐらいでしょうか。
 
ある時リコーダーの得意な音楽の先生にはじめて逢ったとき、「ギターの人と逢わせたかったんです!これ、伴奏お願いします!」と言われ、いきなり初見で弾くはめになった時の、なんと悲しかったことか!だからといって、特別努力をしたわけではないので、私なりに感じたことを、次回にまとめてみようと思います。

 2.9.28   49∮コードの移動・裏で支える親指
◆コードの移動で思いつくことをいくつか記してきましたが、∮46でもお話したように、親指の問題は最も重要なことなので、もう一度取り上げます。
 
音階の所でも言いましたが、コードに限らず、ネックの裏で支える親指は、その役割が大変重要です。
 
ポジションを移動するときどうしても外に出ている指に気を取られ、焦って移動してしまいます。そのため親指は他の指と一緒に移動できなくて遅れ、左手の構えが変わってしまうのです。
 
アコギの場合は、コード単位で移動するのと、ロック式グリップ(∮5グリップの問題参照)を実践している人が多いので、比較的問題が少ないかも知れません。
 
クラシックの難曲を弾くようになったとき、移動がどうしても上手くいかなくて悩んだら、一度親指の位置と手首の構えを研究してみましょう。その上で練習を重ねると、効率の良い練習が出来ます。
 
親指は他のすべての指を統率できる位置角度を保持しなければなりません。ここでも言えるのは、大切なものは表からは見えない。ということです。

 2.9.18   48∮コードの移動・残せる指は残そう
◆前回、コードの移動で、指を離す前に、次のコードを意識しましょうと話しました。今回は、それに加え、異動先で使う指が同じである時は、残しておくと便利という話しをしましょう。
 
例えばオープンコードのCからFの場合、薬指を残してバレーコードの構えにすると、比較的早く移動できます。
 
クラシックの勉強をしていて弾きたくなる曲に「アルハンブラの思い出」があります。かなり難曲で、トレモロの話はいずれしますが、左手が難しい上に頻繁に移動します。
 
特にこの曲は残しておける指が沢山あり、出来るだけ離さないでひっぱっていくようにしましょう。第2弦にメロディーがあることが多く、その第2弦にある指が移動先でそのまま使えることが度々あるので、良く注意しましょう。
 
他の弦でもそのまま移動先で使えることが良くあります。そんな時は、その指を残し、ひっぱっていくと、スムーズに移動ができ、メロディーラインが上手くつながります。

 2.9.10   47∮コードの移動は少し頭を使う
◆前回コードの移動は、頭ではなく体で覚えようと話しました。でもパターンを覚えるとき、少し頭を使いましょう。
 
このシリーズの一番はじめに、コードの移動は、動きの鈍い指から動かしましょう、と書きました。今回と次回はそれに加え、更に知っておくと便利な方法をお話します。
 
コード移動の時、次のコードの指を考えてはいるのですが、殆どの方が、先に指を離すことに意識がいってしまっています。現在のコードを弾きながら、次のコードの指をイメージし、指が離れる前に移動する準備をして、効率よい練習をしましょう。
 
特にアルペジオは次に必要な指を、先にイメージすると、音の途切れを防ぐことができます。例えばG7からCに戻るとき、すべての指を一斉に離すと、第1弦のファの音が途切れてしまいます。
 
このことはアルペジオのところでも話しましたが、指を離す前に、次に必要な第5弦のドの音をイメージし、離してから次に移るのではなく、移ってから離すを心がけると、音がつながり、流れるような綺麗な演奏になります。

 2.9.3   46∮コードの話し(コードの移動)
◆クラシックの練習をしていると、コードにあまり関心がありませんが、曲はコードによって構成されていることが、いずれ判ってきます。そうするとむやみに手を離さない方が音が切れない事や、二分音符や、全音符など、響かせなければならない音がある時は、左手を安易に離さない方が良いことも判るようになります。
 
一方アコギは、コードパターンが一つだけではなく何種類かを使うことが出来るので、最初はローポジション(開放弦を利用した)コードで練習をし、少し馴れたらハイポジションコードを覚え、移動しやすいコードを選びましょう。
 
コードパターンは直ぐに覚えることが出来ますが、移動は思うようにはいきません。何故なら、パターンはで理解しますが、移動は頭ではなく身体で覚えることだからなのです。体で覚えることは時間がかかります。例えば泳げない人が泳げるようになるには、何度も練習をして、時間をかけなければならないのと同じなのです。
 
時間を無駄にしないためには、いつも言ってるように裏で支える親指が大切なので良く研究しましょう。練習しているのに上手くいかないときは、大抵親指が適切な位置にいないか、力がしっかりはいる構えをしていないか、(親指の関節が曲がり、力が入っていない)あるいはその両方かです。要は親指がキーポイントで、見えないところに一番大切なものがあるようです。 

 2.8.28   45∮コードの話し(左手の問題)
◆前回お話ししたように、理論の問題は専門書で勉強していただくとして、今回は、実践的なお話をしようと思います。
 
右手は指とピックとでは話しが全然違いますから、誰もが悩む左手の問題から取り上げましょう。
 
最初に悩むのは、指が意志通り、その場所に行ってくれない事です。コードはパターンなので、パターンを指に覚えさせるしか方法が無いので、繰り返し、練習するしか仕方がありません。一つ大切な注意点は、いつも言ってるように、裏で支える親指の位置です。
 
コードを押さえるときの左手親指は、バレーコード以外はすべて、同じ場所に置くべきです。アコースティックギター(以後アコギと略します)と、クラシックギターでは左手グリップの考え方が違うので、一概に詰論づけることは出来ませんが、私はアコギであれ、クラシックグリップ(⑤を参照)を勧めています。
 
理由は動きが自由であること、(ポジション移動が容易)Fコードが押さえやすいこと、コード進行パターンの応用がしやすいこと(特にオリジナル曲)などです。
 
もしもロック式グリップ(親指がネックからはみ出す)に馴れて、今更直せないと言う場合は、それはそれでOKです。要は弾きやすく、イメージ通りの演奏が出来れば良いわけで、もし、何度も練習しているのにどうしても思い通りにならないと言う場合は、一度考え直してみると、新しい発見があるかも知れません。
 
しかし、これはアコギの場合で、クラシックギター曲を弾く場合は、クラシックグリップは絶対の条件です。

 2.8.20   44∮コードの話し(コード名)
◆コード(和音)は奥が深く、話すとキリがありません。必要を感じたときに、専門書で勉強しましょう。
 
基本の基本を少し話しますと、日本の学校では、聴音の授業で、ド・ミ・ソと先生が弾くと、「ド・ミ・ソ」と全部の音名を答えます。ド・ミ・ソのドは根っこの音なので、これを根音と言います。
 
この根音の上に音を重ね、根音の音名を英語読みにして、「Cコード」と言えば一言ですみます。正しくは「Cメジャーコード」ですが、メジャーは略して、マイナーの時だけCmと書き「Cmマイナー」と呼んでいます。更にコードも略して、「C・D・E・F・G・A・B」ですんでしまいます。
 
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」実はこれはイタリア語。日本語は、「ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ」。ドイツ語の「C・D・E・F・G・A・H」の四カ国語が主に使われ、英語とドイツ語は発音が違うのと、最後の「」が、英語は「B」ドイツ語は「H」で、「ハー」と発音するのが違います。
 
音名の「C」は「」「」と同じであることを理解し、英・日・独・伊の音名を理解すると、コードの勉強はかなり判り易くなります。

 2.8.13   43∮改めてコードの話し
◆Fコードの前に一般的なコードの話しをしなくてはいけませんでしたが、「どうすればFコードが上手く押さえられるのか?」とか「そのコツは?」とよく聞かれます。何時か取り上げなければと思っていたので、意識がFコードにいってしまいました。
 
ギターはハーモニー(和音)が出せる楽しい楽器ですが、一度に沢山の音を出すには、左手が大変苦労します。開放弦に指が当たらないように、左指がしっかり曲がっていなければ、音が濁ってしまうのです。
 
オープンコード(開放弦を利用したローポジションコード)は、押さえる弦の数が少なくて助かる反面、開放弦に少しでも指が触れると、透明な音にはなりません。良いハーモニーが得られないし、指は痛いしと、挙げ句の果てにギターを諦めたという人が沢山います。
 
左手は(右手もそうですが)各関節をしっかり曲げて押さえましょう。特に薬指が伸びやすいので気をつけましょう。その時の大切なポイントは、(5)で話した親指の位置と方向が大切です。

 2.8.5   42∮カポタストⅢ
◆前回は半音と全音下げる話しをしました。では、CAにしたい時(短3度、カラオケではキーボタン3ッ分)はどうすればいいでしょう。
 
別の方法ですが、C→Gに一旦移調する。そのコードで、第2ポジションにカポをはめて弾くと、Aのキーになります。しかし、それなら初めからAに移調して弾く方が楽かも知れません。ただ、ギターの音が高く響くので、声の質によっては、綺麗に解け合って、美しく響きます。
 
C→G(完全4度)に下げる場合も、上記の方法で第3ポジションにカポをはめ今度はAに移調して弾くと実音はGになります。
 
 苦手なコード、A♭E♭は第3ポジションにカポをはめると便利です。この第3ポジションのカポを上手に使うと、押さえにくいコードが以下のように楽に押さえることが出来ます。(押さえるコード→実際の和音です。)
 
 F→A♭・C→E♭・A→C・E→G・D→F
(それぞれのマイナー、7や9などのテンションコードにも適応されます。)

 2.7.28   41∮カポタストⅡ
◆前回、曲の調と声のキーが合わない時、カポを使うと、曲の調を変えずに歌う事が出来て便利だと話しました。確かにキーを上げたい時は大変便利です。では下げたい時はどうすればいいのでしょう。
 
下げるのは少し厄介です。いくつかの方法がありますが、カポを使用して簡単にする方法はありません。
 
例えば原曲はC、これをBまたはB♭で歌いたい、こんな場合第11ポジションにカポをはめ、Cで弾けばBに、第10ポジションではB♭の調にはなりますが、特にクラシックギターは弦長が短いので無理なのと、ギターの音程が高くなりすぎて、イメージが変わってしまいます。
 
理論上では第12フレットが1オクターブ高い音ですから、半音下げたい時は第11フレットにカポをはめれば、その音程にはなります。しかし実際には第7フレットから上でカポを使用するのは無理なのです。
 
つづきは次回に。
 
※注:フレットとポジションは同義語と考えてください。


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