ギターワンポイントレッスン
♪上達への近道となりますように♪
 2.7.21   40∮カポタストⅠ
◆アコースティックギターで弾き語りをする人にとってはおなじみの器具で、略してカポと呼んでいます。
 
使用の目的は主に調を変えるためで、弾き語りの場合、曲の調が声のキーと合わない時に簡単に移調が出来て便利です。
 
例えば2フレットにカポタストをはめると一音高くなり、それでCのコードを弾くと実際には一音高いDコードを弾いたことになり曲の調を変える必要がありません。
 
購入する時は、クラシックギター用とアコースティックギター用があり、前者は指板がまっすぐなのに対して、後者は指板がゆるやかにカーブしているので、カポもそれに合わせてあります。気をつけましょう。
 
材質はゴム、金属、プラスティックと様々で、価格も材質によって違いますが、特にこれがいいと言うことはありません。傷みやすいか長持ちするか、あるいは扱いやすいかそうでないかの違いです。
 
小学3〜4年生の子供がギターをはじめる時、普通サイズでは少し大きいし、かといって小型サイズではすぐに買い換える必要があるという時、私は普通サイズのギターでカポをはめて練習してもらいます。徐々にカポをずらし、最終に外すと、ギターに馴染みやすく、こんな便利な使い方もあるのです。

 2.7.14   39∮FコードⅢ(半バレー/半セーハ)
◆同じバレーでも6弦全弦抑えるのを全バレー又は全セーハと言うのに対し、全弦ではなく、その半分、3弦〜4弦(第1弦〜第4弦まで)を一本の指(殆どの場合人差し指)で抑えるのを、半バレー又は半セーハと言います。
 
Fコードで、半バレーと言えば、Fの省略コード、(全弦を使わないで、第弦のファ、第弦のラ、第弦のド、第弦のファ、のみを使う)と思ってください。
 
この場合は、全バレーより弦の数が少ない分、抑えやすいでしょう。しかし一度に2本、押弦しなければならないので、全バレーほどでないにしても、音が出にくい点は同じです。
 
これも密着をどうするかにポイントがあり、人差し指の第2関節は、曲げずに伸ばします。裏で支える親指の位置は全バレーの時より更に高音側(第1弦側)に下げ、方向もより外向きに構えます。
 
全バレーも、半バレーも、どちらも関節に弦がはまると、どんなに頑張っても音が出にくいので、窪んでいる関節から少し外れるようにします。
人差し指は、親指側の側面がフレットに密着するように捻り、裏で支える親指の力を借りて挟み込むようにして抑えます。

 2.7.7   38∮FコードⅡ(全バレー/全セーハ)
◆さて、それではFコードは、どうすれば上手く確実に抑えることが出来るのか、考えましょう。
 
前回にも話したように、バレーの基本的な考え方は、指を指板にどう密着させるかということです。指がカポタストの(次に取り上げます)代わりをするのですから、大変です。先ずは全バレーの場合。
 
①人差し指の全部の関節はまっすぐに伸びていなければなりません。特に指の付け根に近い第一関節をしっかり伸ばすようにしましょう。
 
②肘を身体の側に近づけないように、むしろ肘を張るようにします。そうすることで人差し指はフレットに対してまっすぐに当てることが出来ます。
 
③裏で支える親指は、人差し指よりも外側の位置にあり、ヘッド方向に向けます。
 
④力一杯抑えようと思うと、うまく出来ません。相手は堅い木で出来ている指板ですから、柔らかい指は負けてしまうのです。力で勝負するのではなく、親指と人差し指でねじるようにして挟むと密着度が上がります。
 
諦めないで何度も何度もトライしましょう。

 2.6.30   37∮FコードⅠ(バレー/セーハ)
◆アコースティックギターをはじめて、一番悩むのがFコードです。これはギターコードの中では、もっとも押さえにくいコードで、はじめたばかりの人が、このコードを一発で押さえられたというのを、見たことも聞いたこともありません。だから思うように押さえられなくて当たり前なのです。
 
何故難しいのかと言いますと、左人差し指で、少なくとも2本以上、殆どの場合全弦を一本の指で押さえなければならないからで、力だけでなく、指を指板にどれだけ密着させるかが、大きな問題で、それが難しいのです。
 
このように人差し指一本で沢山の弦を一度に押さえるのを、バレー、またはセーハーと言います。そしてアコギでは、この方法で押さえるコードをバレーコードと言います。
 
バレーはフランス語、セーハーは、スペイン語でクラシックの場合は、楽譜の上に、C.5 などとセーハーするフレットの場所を記します。

 2.6.21   36∮オクターブハーモニックスⅡ
◆これは押さえたフレットの1オクターブ上に、右手の人差し指を置き薬指で引っかけて弾く奏法です。
 
例えば1弦の開放、ミの場合、自然ハーモニックスなら左手小指を12フレットの真上に軽く触れ、右手で押弦します。しかし、オクターブハーモニックスの開放のミは、左手ではなく、右手人差し指を12フレットの真上に軽く触れ薬指で弾きます。
 
考え方を整理しましょう。第12フレットがギターの弦長の半分ですから、これを右手による第一ポジションと考えます。そうすると第13フレットは、第フレットに、第14フレットは、第フレットに相当することになります。
 
最終第フレットを押さえると第19フレットでのハーモニックスを出すことが出来ますが、次の第フレットは第20フレットで出すことになり、クラシックギターではフレットが無くなります。
 
フレットから上の音は、フレットが有ると解釈し、場所を想定して押弦なければなりません。

 2.6.14   35∮オクターブハーモニックス Ⅰ
◆自然ハーモニックスに対してオクターブハーモニックスは少し技術が必要で、技巧ハーモニックスともよばれています。自然ハーモニックスは特定のフレットでのみ音を出すことが可能ですが、オクターブハーモニックスは、すべてのフレットで音を出すことが出来ます。
 
記譜は、自然ハーモニックスでは、音譜の上に『Harm5』『Har12』『ar7』『arm9』などとと記され、つけられた数字はハーモニックスをするフレットを示します。また、弦記号や、音符に◇・〇・×・+などが用いられることもあります。
 
オクターブハーモニックスはHarmの後に『8va』や『Oct』がつけられ、有効範囲は点線で示されます。奏法については次回に廻します。

 2.6.7   34∮ハーモニックスを使ったチューニング
フレットとフレットのハーモニックスを使ったチューニングの方法を説明しましょう。
 
6弦のフレットと5弦のフレットのハーモニックスは同じ音、(一点ホ音)なので、ユニゾン(同音)で合わせます。同じように
5弦のフレットと4弦のフレットは、(一点イ音)で同じ。
4弦のフレットと3弦のフレットは、(二点ニ音)で同じ。
3弦のフレットと2弦のフレットは、(二点ロ音)で同じ。
2弦のフレットと1弦のフレットは、(二点ロ音)で同じ。
こうして全弦のチューニングが出来ます。
 
1弦と2弦を確かめるもう一つの方法は、6弦フレットのハーモニックスと2弦の開放弦(ハーモニックスで無い音)は同じ(ロ音)、また、5弦のフレットのハーモニックス、と1弦の開放弦は同じ(一点ホ音)なので、5弦と6弦はハーモニックスで、1弦と2弦は開放弦でユニゾンにして合わせます。この方法のほうが1弦と2弦は簡単で判りやすいでしょう。 

 2.5.30   33∮ハーモニックス 
◆弦楽器には「ハーモニックス」 (harmonics 英語 armonicos 西語)と言う特殊な奏法があります。これは倍音の原理を利用して、正確に分割した弦の上を左指でかるく触れて(指板を押さえない) 弾く奏法です。ギター・マンドリン・ハープなどの撥弦楽器は、ハーモニックスと言い、バイオリン・チェロなどの擦弦楽器はフラジョレット(flageolet 英)と呼びます。
 
ギターは弦長の1/2の位置が12フレットに当たり、1/3フレットに 1/4フレット、1/5フレット、1/6フレット、というように正しく分割されています。このフレット上で「自然ハーモニックス」を出すことが出来るのです。楽譜に指定されたフレット上で、左指を軽く触れ右指弾弦の瞬間に左指を弦から離し余韻を響かせます。
 
「自然ハーモニックス、あるいは単にハーモニックス」と言うのに対して、すべてのフレットで出すのを「オクターブハーモニックス、または技巧ハーモニックス」と呼んでいます。
 
この自然ハーモニックスを利用して、調弦する方法があり、上級者のひとたちがよく使う方法です。次回にお話しましょう。

 2.5.23   32∮いつも正しくチューニングしましょう
◆ギターはいつも正しくチューニングしておかないと、音程を正確に保つことが出来ません。以前は「使わないときは弦をゆるめる方が良い」と言う人がいましたが、現在では長期間使用しない限り、常に正しく調弦しておくほうが、最適な状態を保持することが出来ると考えられています。
 
人の耳は高い音はより高く、低い音はより低くとらえ、その方が心地よく響く傾向にあります。従って、毎日正しく調弦しないでいると自然に高い音はやや高く、低い音はより低く、合わせてしまうのです。
 
何時も高い目に調弦されているギターは、ある時から急に正しい調弦をしても、「上がり癖」がついて、どうしても音程が上がってしまいます。「下がり癖」というのなら原理として判るのですが、不思議なことに自然に上昇するのです。
 
木材は生きものです。完成されたギターでも、木は生きています。楽器はよく「愛器」と言われるように、持てる限りの愛情を注いで、大切に扱いましょう。

 2.5.14   31∮チューナー
◆前回チューニングのお話しをしましたが、何弦が何の音かは、どの教本を買っても説明されているので省きました。
 
各弦の音程をご存じとして話を進めます。調弦の時、従来通り音叉を使い、耳で調弦するか、「チューナー」を使うか、それは好きな方法でいいし、また時と場合にもよります。
 
チューナーは現在、沢山の種類が出まわっています。以前は、ギター専用の物は比較的安価で、すべての音(12音)を表示する、クロマティックは高くつきました。今では2000円前後でそれが手に入ります。
 
だんだん小型化され、名刺ほどのカード型の物もありますが、6000円以上はします。最近粘着式で、楽器の振動で合わせるものが出てきました。これは、控え室などの騒がしい場所でも、音に関係なく振動で合わせるので便利ですが、ただ楽器に直接粘着させるので、高価なギターの場合は、塗装面への影響を考えるとあまりお勧めできません。

 2.5.5   30∮チューニング
◆ピアノは、少なくとも年に一度は、専門家に調律をお願いしますが、弦楽器は、めいめい自分で調弦をします。最近は「調弦」と言うより「チューニング」という人が多くなりました。
 
初めは正しくチューニングができなくて、よく悩みますが、馴れればそう難しいものではありません。最近では「チューナー」と言うデジタル化した便利な機器が開発され、初心者でも100%正確に、調弦が出来ます。合奏団(マンドリンも)などでは全員の楽器を短時間で調弦できるのでとても楽になりました。
 
調弦が難しいのは、耳が判断するからで、その耳は訓練が必要だからなのです。「チューナー」は目が判断し、訓練を必要としません。反面、道具を使うことで耳は横着者になり、働かないので音を判別する能力が衰えてしまうようです。
 
チューナーを使っても、同時に耳も使っていつも音を聞きながらチューニングするように心がけましょう。

 2.4.28   29∮鏡で確かめましょう
◆一生懸命練習していると、自分がどんな姿勢で弾いているのか以外と判らないものです。正しい(弾きやすい)姿勢を保つように、ときには鏡に映して確かめるようにしましょう。
 
適当な鏡がないときは、夜なら窓に映すことが出来ますし、ピアノでも姿が映ります。
 
最初は正しい姿勢で練習をはじめても、時間が経つうちに、だんだん肩に力が入り、姿勢が崩れてしまっていることが良くあります。また、発表会などの写真を見て、愕然とすることもあります。
 
身体は悪い姿勢はすぐに覚えるのに、良い姿勢は、なかなか覚えてくれません!でも、鏡に自分の姿を映していつも努力をしていると、肩の力が抜けるようになったとき、自然に理想的なスタイルで演奏が出来るようになっているでしょう!

 2.4.18   28∮姿勢・女性は足を広げてはいけない?
◆昔の教本を見ると『女性は足を広げず、右足を後方にやや下げる』とありますし、またそのように教わりました。しかし右足を広げずに楽器を抱えると、とても不安定で「男性のようにかまえたらもっと弾きやすいのにハンディがあるなぁ〜。」とずっと思っていました。
 
今ではそのようなスタイルで弾く女性は一人もいません。男女とも同じ演奏スタイルです。天才ギタリストといわれる村治佳織さんも、木村大さんも同じようなスタイルで演奏されています。
 
私がはじめて男性と同じ構えで弾いてみたとき、今までの苦労は何だったのだろう!過ぎた年月が惜しい!と思いました。それからは教本に逆らって、女性のみなさんに男性と同じ姿勢を勧めてきました。
 
女性は足を広げない方が良いのなら、チェリストの女性はどうなるのでしょう?何故ギターだけがそう言われたのか不思議です。もう随分むかしの話しですが・・・。

 2.4.11   27∮姿勢 
◆今からギターをはじめるという人に、最初にお話しするのが、姿勢です。演奏ホームが安定しなければ、上達は望めませんから、もっと早くに取り上げるべきでした。
 
エレキは、殆どが立って演奏するので、ストラップ(楽器を肩から吊るすベルト)で吊して弾きやすい高さに持ってゆきます。アコースティックは、弾き語りの時立って歌うので、やはりストラップを用いることが多いようです。クラシックギターの場合は、ソロ、アンサンブル、ともに椅子に腰掛けます。
 
理想のスタイルは、殆どの教本に写真が掲載されているので、参考にして下さい。目安は、ヘッドが、肩より下がらないことです。最近はヘッドをかなり高め(目の高さより上)にかまえる傾向にあります。そうすることで指板が目に近くなるうえに、指が届きやすくなり、ハイポジション、特に12フレットより上のフレットが弾きやすくなります。 

 2.4.3   26∮考えないで感じましょう!PARTⅡ
◆前回「リズムは考えないで感じるもの」といいました。それで気づいたのですが、音楽は理屈ではなく,閃きとか、イマジネーションを表現するもので、本来考えるものではありませんよね。作曲家が頭で考えて作ったように見えても、やはり閃きとイメージで作品は作られています。
 
だから演奏する方もその作品のイメージを大切にして演奏しなければなりません。演奏中は余計なことを考えないで、その曲(作品)のみに没頭しなければ、決まって失敗します。《下手の考 休むに似たり》 休むだけならまだ救われますが・・。
 
一流の演奏家は心と体が一体になり、音楽を感じているからこそ、人に感動を与え、聞く人の心を揺さぶるのではないでしょうか。これは音楽だけに限ったことではありません・・・。

 2.3.25   25∮リズムは考えないで感じるもの
◆人間は文明が進むほど、感じることを忘れ、考えることが多くなると言われています。音楽や、絵は考えるのではなく、感じるものですが、特にリズムは頭で考えると分からなくなります。
 
考えないで、身体で感じるようにしましょう。(23)の「∮リズム」のところで、「音符を読むときに音の高低だけでなく、長さを同時に読まなければ、リズムが表現出来ない」といいました。
 
たしかに「音の高低と長短」を同時に読まなければ、リズムは表せません。では、音符が読めれば「ノリ良く弾けるか?」といえば、それはノーです。
 
「リズムに乗る」と言うよりも「リズムを感じる」と言った方が、いいかも知れません。音楽の教科書も、昔は「イチニイ」と書いていましたが、現在では、「タン・タン」とか「ターン」というような、感じる表現に変わってきました。

 2.3.18   24∮リズムパターン練習
◆クラシックギターでは、リズムパターンの練習を取り立ててすることは、あまりありませんが、ロックの分野ではとても大切な練習になります。
 
リズムの基本練習として、私が勧めているのは、8ビート、16ビートそれぞれのパターン(独習書などに乗っている)を最初はゆっくりと、そして徐々に速度を上げ、その時にメトロノームを使うことです。そうすれば確実に力がつきます。初心者は先ずは4ビートからはじめる方が賢明で、近道です。
 
全くの初心者は、メトロノームテンポ、60ぐらいの4ビートからはじめてみましょう。様子を見て、すんなり出来るようなら、一段階づつ、636669と、徐々に早くして行きます。16ビートは、8ビートが、80近くに入れば、そろそろ始めても、テンポに乗せるられるようになっているでしょう。但し、いきなり80に乗せるのは無理です。
 
これはあくまで一般的な目安で、技術の問題はとても個人差があり、メトロノームテンポは参考として書きましたが、自分に合ったテンポから始めて下さい。

 2.3.10   23∮リズム
◆今回はリズムを取り上げようと思うのですが、リズムの問題を文章で表現するには、かなり無理があります。(14)〜(16)の「楽譜を読む」で、説明漏れがあったと思うので、少し取り上げてみました。
 
もともと「リズム」と言うのは、メロディとハーモニーに一定の秩序を持って、音符の長さの違いを表現するものですが、ジャズ、ロック、ポップスなどの分野で使われる「リズム」は、規則正しい「ビート」を意味することが多いようです。
 
従って、ポピュラーの分野では、音符に頼らず、身体で表現する訓練が必要になります。前回に話した、いわゆる「ノリ」です。
 
クラシックでは、音符を読むときに、音の高低、(平たく言えばド、レ、ミ)だけを読むのではなく、音の長さを同時に読まなければ、正しいリズムの表現は出来ません。

 2.3.1   22∮ノリが良い
◆前回のメトロノームで「遅れノリ」の話をしましたが、「リズムが良い」というときに、よく「ノリが、良い」と言います。この<ノリ>という言葉は、どうも日本の古典芸能で使われる<乗り>から由来しているようです。
 
広辞苑で調べますと、「能ではリズム感のことをいう」「謡曲で、謡と拍子の合わせ方」「歌舞伎、浄瑠璃で台詞(セリフ)を三味線のリズムに合わせて言うこと」とあります。
 
現在では、ロックの演奏でもこの<ノリ>という言葉が使われますが、リズムに乗るという点では、古典芸能もロックも変わりがないようです。

 2.2.23   21∮メトロノーム
◆メトロノームはご存じのように、速度を示す器械です。1812オランダのヴィンケルが発明、その4年後にドイツのメルツェルによって改良され、その名前からメトロノームと呼ばれるようになりました。ベートーベンとツェルニーがはじめて作曲の速度指示に用いたと言われています。
 
昔ながらの手動でゼンマイ式のものから、小型でデジタル化されたものまで、現在ではいろいろ出まわっています。一分間にいくつ打つかで速度が決められ、40〜208の間で、LargoからPrestoまで、ほぼ40段階に分かれます。
 
リズム感が悪いからメトロノームを使えば直るか?と良く聞かれますが、メトロノームがリズム感を良くしてくれるとはあまり考えられません。これはあくまでも、テンポの目安にするもので、リズム感覚を育てる器械ではないからです。
 
例えば、音階、アルペジオなどの基本練習、8ビート、16ビートのリズム練習などに上手く取り入れると、かなり効果的なリズム練習が出来ます。独奏曲の練習では、部分的に使うとテンポの崩れを直すことが出来ますし、アンサンブルなどでは、大いに効果を発揮してくれます。
 
メトロノームを使うときの注意は、器械に合わせようと思わないことです。それをすると決まって失敗します。先にも記したように、これはあくまで目安ですから、速さの確認と、その感覚を掴むためのもので、無理に合わせると、いわゆる遅れノリになってしまいます。機械は人間が考えた文明の力。使い方次第で、毒にも薬にもなるようです。




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