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第67回 正倉院展
2015.10.29
カテゴリー:歴史

今年の正倉院展はメインとして再び琵琶が出品された。正倉院で保存されている琵琶には全て名前が付けられていて、今年は「紫檀木画槽琵琶」(したんもくがそうのびわ)と名付けられているものだった。

表面のバチの当たる部分には、赤く染めた革に中国の山水人物図が描かれているらしいが、剥落が大きく近くで見てもその内容を知ることはできなかった。

剥落が大きいのは、観賞用ではなく、おそらく楽器として使われたからだと思う。裏面は紫檀に象牙や緑色に染めた鹿角、ツゲ、黒柿(くろがき)などを組み合わせ3種類の小花模様を斜めの格子に配し、現代風にいうなら、さしずめ幾何学模様と言える。

他に聖武天皇の愛品と言われる、石材に文様を彫り込んだ「彫石横笛」(ちょうせきおうてき)や「彫石尺八」など、はじめて見る笛が展示されていた。正倉院には18種類75点の楽器が保存され、平城京は音楽の都だったようだ。

象牙を色々に染め彫刻を施した置物、10色ほど染め分けたフェルトの蓮華唐草模様を表した敷物。聖武天皇ゆかりの袈裟、真竹属の斑竹(はんちく)の管に狸の毛を用いた筆など、いつもながら先人名工たちの匠の技をふんだんに堪能することができた。

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